ボツリヌストキシン

ボツリヌストキシンとは

よみがな: (ぼつりぬすときしん) カテゴリ: 医学用語・成分

ボツリヌストキシンは、ボツリヌス菌が分泌するタンパク質であり、神経伝達物質を阻害することで筋肉の収縮を弱める作用があります。この作用を利用して、医療や美容分野で使用されています。

医療分野ではこの作用を利用して、筋肉緊張症や過剰なけいれん、痙性斜頸などの筋肉疾患の治療に使用されます。また、過剰な発汗症の治療にも使用されます。

美容分野では、ボツリヌストキシンは、表情ジワの改善に使用されます。具体的には、額の横ジワや眉間のしわ、目尻の小じわなどが該当します。ボツリヌストキシンを注射することで、神経伝達物質を阻害し、筋肉の収縮を弱めることができます。このため、表情ジワを目立たなくすることができます。

ボツリヌストキシンは、注射によって使用されます。医師が注射針を用いて、皮膚表面に直接注入します。注入されたボツリヌストキシンは、筋肉の神経末梢に作用し、筋肉の収縮を抑制します。

ボツリヌストキシンの効果は、注入後数日から1週間ほどで現れ、持続期間は約3ヶ月程度です。副作用としては、注射部位の腫れや赤み、頭痛や嘔吐感などがありますが、一般的に軽度で、数日から1週間程度で治まります。ただし、過剰な注入や誤った注入方法によって、顔の変形や表情が固定されるなどの副作用が生じることがあります。そのため、医師による適切な施術が必要です。